購入して入線時の整備を終えて暫く経った模型たち。
いざ運転会などで走行の機会がやって来て「動かない!」と焦る場面ってありますよね。
日頃のメンテナンスが鍵となる鉄道模型、どのようにやればよいのでしょうか?
中古で入手した車両は、これまでどのような環境で使われていたか一切伺い知ることは出来ません。
見た目では分からない事も多い中古車両の状態確認は、まずは足回りから確認する事をおすすめします。
右の写真のように、市販のデジタル顕微鏡を用いる事で肉眼ではわかりにくい黒染車輪の汚れも見分ける事ができます。
▲黒染車輪の踏面をデジタル顕微鏡で拡大した様子。灰色の部分が汚れ。
▲同じ車輪の汚れを除去した様子。光沢が出ているのが分かる。
▲汚れを拭き取ったキムワイプをデジタル顕微鏡で拡大した様子。
車輪に付いた汚れは、アルコール(無水エタノールやイソプロパノール等)を染み込ませた綿棒やペーパーウエス(キムワイプ等)で拭き取ることで除去することができます。
汚れが取れにくい場合は、台車から車輪を取り外して作業すればボディに傷をつけてしまったり、アルコールによって塗装が剥がれてしまうといったトラブルを回避することができます。
車軸を外した時は、台車に取り付けられている集電板も一緒に清掃することをおすすめします。特に車軸の先端(ピボット)が触れる軸受けの凹み部分に汚れが溜まると通電不良を起こしますので、アルコールを染み込ませた爪楊枝を差し込んで掻き取るようなイメージで清掃するのがおすすめです。
鉄道模型を暗い所で走らせていると、時々青白いスパークが車輪とレールが接触している所で発生しているのを見ることができます。
レールと車輪は常に「点」で接触しているため、振動などで車輪が浮き上がったりレールの継ぎ目があったりするとスパークが発生する可能性があります。
スパークが発生する際、空気中のチリやホコリなどが炭化し黒い汚れとなって車輪に付着し、これが積み重なる事によって黒い帯状の汚れが目に見える形で現れる様になります。
同様に、レールには車輪と接する箇所にも黒い汚れが付着する事があり、この双方の汚れが通電不良の原因として考えられています。
これらの汚れは「通電」する場所に発生するため、モーターを装備した動力車のほか、ヘッドライトやテールライト、室内灯を装備する付随車でも発生します。
例外としてはTOMIX製品の一部で採用されている「通電カプラー」を装備した車両ではレールと接触する箇所が増えるためにスパークの発生が抑えられ、比較的カーボン汚れが発生しづらい傾向があります。
目に見えるカーボン汚れを除去するのは当たり前として、日頃から「レールからの給電を受ける車両」は重点的に車輪を清掃しておく習慣をつけておくと良いでしょう。
▲レールと車輪の間で発生するスパークのイメージ。