3Dプリンタの導入と環境構築
UVレジンを紫外線で硬化するタイプの3Dプリンタについて解説します。
UVレジンを紫外線で硬化するタイプの3Dプリンタについて解説します。
▲足元用パネルヒーターに覆われたANYCUBIC Photon Monoと周辺機材。茶色の遮光ボトルがUVレジン(1リットル入)です。
光造形方式は紫外線で硬化する樹脂(UVレジン)を用いて、液晶パネルに映した画像を写真のネガのように使って露光し、固まった樹脂をひたすら積み重ねて立体物を作る方法であり、収縮が少なく高精細なモデルを印刷することが可能です。
光造形方式の3Dプリンタについては前々から興味があり、ANYCUBIC社から2017年に発売された初代「Photon」が日本国内でも入手できるようなってからは様々なメーカーが参入し価格競争も始まりました。
2022年になってようやく入手した同社の「Photon Mono」は2020年発売のモデルで、既に後継モデルや上位機種が多数登場し購入時点では2万円台前半まで値下がりしているところで購入に踏み切りました。
2024年10月にANYCUBIC Photon Mono4が発表され、入門機ながらも解像度が9024px ×5120pxの10Kとなり、XY軸ピクセルは17μm四方へと大幅に微細化されました。12月に入って年末セールの価格になった段階で購入を決断しました次第です。
購入の決め手となったのは約2年間のPhoton Mono(無印)の運用で気になっていた所が諸々改善されており、見た目以上に進化している点が多々見受けられたためです。
2021年に発売されたPhoton Monoは、個人用のSLA方式の3Dプリンタとしてはまだ黎明期とも言える世代の製品でしたが、 実際にPhoton Mono4を触ってみると同じ使い方でも大分「使いやすい」と感じる点が多くありました。
なお、今更ながらこの手の機材についてはマニュアルや操作パネルは英語と中国語だけで、オリジナルのスライサーソフト「ANYCUBIC Photon Workshop」のみ日本語のマニュアルがあります。ただし、AI等で英語のマニュアルを翻訳するという手段もありますから、この点については大きな障壁とはなり得ないと思われます。
▲ANYCUBIC Photon MONO4を所定の位置に配置した様子。この時点ではまだ稼働していない。