▲前照灯が点灯した状態のKATO 205系3100番台。この状態で動力車を繋げば画面手前側に走行する。
鉄道模型は基本的に直流回路で構成されており、極端な話をすると「乾電池」や「モバイルバッテリー」といった直流の電気を供給するものであれば走らせる事ができます。
しかし、機関車を含め鉄道車両には「前後」が決まっていたり、法律などで前照灯や尾灯を点灯させたりと決まり事が細かく決められていて、模型においてはこれらの動作をほんの一部再現しているに過ぎません。
鉄道模型の場合、「前後」を決めるのは左右のレールに流れる電気の極性、すなわち「プラス」と「マイナス」です。
完成品を購入した場合は先頭車や中間車を含めてケースに収められた順番に従ってレールの上に乗せれば良いのですが、一度走行した後にケースに戻す際に向きを間違えてしまったりする、なんて事はよくあります。
最近ではモーターを交換する際に向きを間違えてしまい、泣く泣く再分解を与儀なくされる事もありますので、今一度極性について確認しておきましょう。
鉄道模型に用いられるモーターは直流(DC)12V用のモーターを用いており、モーターを回すだけなら単純に電池から2本のリード線を伸ばしてモーターの電極に接続すれば回すことができます。
ただし、最低でも単3電池を直列に2本繋いだ状態でモーターが回転するかどうかであり、動作確認の為に最も手っ取り早いのは9V電池(006P)と言えるでしょう。
リード線付きのスナップ端子があれば最低限の動作確認が行えますが、安全を考慮してスイッチ付きの電池ボックスを用意しておけば文句無しと言えます。
しかし、これでは模型が走行する方向は変えることとが出来ませんし、速度を調整することも出来ません。
▲モーターを回すために最低限必要な回路
▲KATO 22-010「パワーパックスタンダード(無印)」、変圧器が内蔵され、本体から直接ACの電線が伸びている古い製品だ。
一般的な鉄道模型の制御装置はメーカーによって呼称が異なるものの「パワーパック」ないし「パワーユニット」や「コントロールユニット」の様な名称が用いられていますが、本サイトでは「パワーパック」の名称を使用させて頂きます。
パワーパックは家庭用の交流(AC)100Vを直流(DC)12Vに整流・降圧する「変電所」の役割と、鉄道模型の進行方向や速度を制御する「制御装置」の役割を兼ね備えた装置です。
かつては直流0V~12Vの間で電圧を調整する方式が主流でしたが、近年は半導体を使用してスイッチのON/OFFを高速で切り替えることで制御するパルス制御(PWM制御)を行う製品が主流となっており、室内灯やヘッドライト・テールライトの常点灯(微弱な電流で車両が走り出さなくても灯火類は点灯する)制御を可能としています。
レンタルレイアウトの多くではTOMIX製のレールを扱う都合で同社製の5506 TCSパワーユニットN-1001CLを採用している場合が多く、こちらの操作に慣れている方ものではないでしょうか。
停止時はレールに電流は流れない。
ディレクションスイッチを前進(FWD)の状態でコントローラを操作することで車両は前進する。
※フィーダー線路の向きを揃えないとショート(短絡)するので注意が必要。
ディレクションスイッチを後進(REV)の状態でコントローラを操作すると車両は後進する。
実際の鉄道車両は運転台にあるマスターコントローラ(主制御器)を操作して走行します。
架線から取り入れる電気は、モーターを回した後レールを通じて変電所に戻るような形で回路を構成しています。
鉄道模型においては、手元のパワーパックから、レールを通して車両を遠隔操作するイメージになります。
2本のレールはパワーパックから車両までしっかり接続していないと、車両はたちまち停止してしまいます。